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殺しのスタイル・其の弐〜七

其の壱を書いて以来、さぼっていた鈴木清順監督の日活時代の作品を連続上映する企画、「殺しのスタイル」のレビューですが、ちゃんと(毎回ではないけど)見に行ってます。上映日程そのものはあと2週間弱ありますが、多分もう見に行かないと思うので、ここで第2回以降の作品をまとめてレビュー。基本的にネタバレなしで書きます。



  其の弐 6/1(金) 野獣の青春

これはオーソドックスなハードボイルドアクション。何と言っても、主演の宍戸錠でしょう!冒頭、黒いトレンチコートを着て現れたかと思うと、いきなりからんできたチンピラを殴り倒し蹴り倒しまくる。その後、バーで女に囲まれながらなぜか不機嫌な顔で酒を飲んでいるシーンまで、もうむちゃくちゃ格好いいっす!

この手の清順作品のやくざとかギャング映画って、なぜかアジトというか事務所がみんな凝りまくっているのですが、この映画ではバーの鏡張りの壁が実はマジックミラーになっていてその向こうに事務所があるという想定。後は、やくざの組長が情婦を折檻するシーンでなぜか黄色い砂嵐が吹き荒れる幻想的なシーンが印象的です(って日本にそんな砂嵐の吹くようなところがあるのかよ(笑))。



  其の参 6/5(火) 探偵事務所23 くたばれ悪党ども

引き続き、宍戸錠主演のアクションもの。ただしこっちは明るいノリのコメディ仕立て。宍戸錠もコミカルな味を出してますが、最大の見せ場はバーでチャールストンを歌い踊るシーン。でも歌はあんまりうまくないぞ(笑)。

恒例ギャングのアジトの凝りっぷりは、一方がガソリンスタンドの地下、一方が映画館のスクリーンの裏という具合。

ヒロイン役の笹森礼子の悲しげな大きな目も印象深いけど、もっと印象深いのが押しかけ探偵助手を演じている初井言栄。初井言栄なんておばあちゃん役しか印象になかったけど、ここではまだ若いです(調べてみるとこの時点で33歳くらい)。大阪弁をしゃべる癖のあるキャラなんですがええ味出してます。



  其の四 6/8(金) 俺たちの血が許さない

小林旭、高橋英樹主演の仁侠もの。タイトルから何となく「俺たちの血が黙っちゃいねえ。悪は許しておけねえ!」みたいなノリの痛快な作品かと思っていたのですが、全然違ってました(^^;。

最初の内は、弟役の高橋英樹がメインで、コミカルにテンポよく話が進むのですが、中盤から兄役の小林旭がメインになってくるとやたらと重くてシリアスな展開に。そしてラスト、富士山麓での壮絶な撃ち合いは凄じいの一言。

ヒロイン役の松原智恵子が美しい。



  其の伍 6/9(土) 関東無宿

主演小林旭、松原智恵子と前日見た映画とダブるキャストですが、今作での松原智恵子は女子高生役(笑)。う〜む、前作とのギャップが…(^^;。

今度こそ痛快仁侠映画。と思ったのですがやっぱり違ってました(^^;。これはもう何と言ったらいいんでしょうか?むしろ不条理映画と言った方がいいくらい分かりにくい映画です。判りにくいと言ってもストーリー自体は単純なんですが、主人公の心理状態というか内面を描こう、としてうまくいってなくてそのせいで結果的にすごくシュールになっているという感じです。

有名なラスト近くの某シーンは凄いけど、そこまでで終わっていた方が良かったかも。



  其の六 6/12(火) 東京流れ者

渡哲也、松原智恵子(またかよ(笑))主演の仁侠映画。これは痛快、とまではいかないまでもかなり軽いノリの作品。ミュージカル、とまではいかないけれど、とにかく登場人物が歌いまくります。渡哲也は「俺が主役だ!」と言わんばかりに主題歌「東京流れ者」を歌います。それも5、6回(笑)。口笛で吹くバージョンも入れると8回くらい。負けじと松原智恵子も「ブルーナイトインアカサカ」を3回程熱唱(吹き替えですが)。俺だってという訳で二谷英明も「男のエレジー」を2回程。ということで、全編歌だらけの珍作です。

ラストの舞台になるバーは壁も床も天井も白づくめでそこにピアノやらシュールな造形の彫刻がおいてあるという、無国籍的というより異次元的な空間。まるで「2001年宇宙の旅」でボーマン船長がスターゲイトをくぐった後で辿り着く部屋のようですが、年代的にはこっちの方が古いよなあ。まさかキューブリックこれを見て真似したんじゃ?



  其の七 6/14(木) 殺しの烙印

さて今回の企画のハイライト、宍戸錠、真理アンヌ主演の問題作。ストーリーはないに等しく、モノクロのシュールな映像が連続する実験作です。ドライなタッチで殺し屋達の非情な世界が描かれている前半はひたすら格好良い!しかし中盤真理アンヌの登場と共に非条理というか、シュールレアリスティックな世界に突入します。個人的にはここの部分がちょっと長すぎるというかしつこ過ぎる感じがしてのれませんでした。謎のナンバーワンなんていうキャラが出てきたり、主人公が閉塞的な状況に追い込まれるあたり、なんとなく「プリズナーNo.6」を思い起こさせるのですが、やっぱりこっちの方が先だよなあ。真似したのか?>パトリッ
ク・マッグーハン(゚゜)バキ☆\(--)

脚本家の大和屋竺が歌う主題曲、渋すぎ!!
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日々鬱病と未聴CDと戦いながらCD買い物依存症から抜け出せない、そんな奴です。

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