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★デイヴィッド・グーディス『狼は天使の匂い』(ハヤカワ・ミステリ)(5/17)★

1940〜50年代にかけてパルプ小説作家として活躍したデイヴィッド・グーディスの1954年の小説。原題は「Black Friday」であるが、原題とほど遠い判りにくい邦題は、本書を原作としたルネ・クレマン監督の映画の日本公開時のタイトルからつけられたもの(ただし映画のタイトルは「ウサギは野を駆ける」で原題とも邦題とも異なる)。
グーディスの作品は創元推理文庫から出ている(現在は絶版)『深夜特捜隊』を読んだのが初めてである。いわゆるハードボイルド的な作品であるが、あまり「ハード」というか乾いた感じはせず、ストーリーや設定などはかなり通俗的なところがある。かといって一部のハードボイルドに見られるようなセンチメンタリックなところはなく、むしろ突き放したような醒めた目線もあり、独特の感じがした。
今作も、基本的に『深夜特捜隊』と同じタッチの作品であるが、それよりも暗いというか虚無感溢れる作品となっている。突然現れた主人公が、それ以外の登場人物達を嵐のような騒動に巻き込み、また去っていくというストーリーで、新書サイズ二段組みで実質160頁というかなり短い小説だが、余計なサブストーリーや描写を省き、ぎりぎりまで絞り上げたことにより緊迫感あふれた小説となっている。
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