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吾妻ひでお『失踪日記』(イーストプレス)(3/9)

1970年代〜1980年代前半にかけてカルト的人気を誇った漫画家、吾妻ひでお。80年代後半から彼は殆ど作品を発表しなくなり、何をしているのか判らない状態だったのだが、その頃の彼がどういう状態だったのかを自ら綴った実録マンガ。
3部構成で、1部は仕事に行き詰まって家出→ホームレス生活。2部はいったん家に戻るも再度家出→ホームレス生活からなぜか配管工に(途中で配管工をやめてしまい自らの漫画家生活を振り返る流れに)。3部は仕事を再開するも重度のアルコール中毒になり強制入院(の途中まで)と、なんとも悲惨な20年の生活が赤裸々に描かれている。
わ、笑えない...。でも面白い。半分引きつった笑いをこらえながらも一気に読了。ホームレス生活で凍死しかけたり、配管工生活では人間関係に悩んだり、アルコール中毒の離脱症状で幻覚を見たりととにかく悲惨としか言いようのない経験が描かれているのだが、それでも面白いのは吾妻ひでおならではの独特の醒めたクールな視点が活きているからだ。これはワシが高校生の頃に読んで衝撃を受けた『不条理日記』や『狂乱星雲記』などの全盛期の吾妻ひでおの持ち味に通じるものがある。いよいよ吾妻ひでお復活なのか!?
しかし3部の冒頭、アル中で幻覚をみるシーン、これがマジで怖い(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル。この人の絵はあっさりしたタッチで、諸星大二郎のようなぐにゃぐにゃ系でもないし、伊藤潤二のような端正な線の描き込みで神経症的な怖さを醸し出すタイプでもないのだが、でも凄く怖い。とにかく必読です。アル中入院編の続きは出る予定があるようなので期待。
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日々鬱病と未聴CDと戦いながらCD買い物依存症から抜け出せない、そんな奴です。

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